白いベビーゲートの向こう側。おもちゃを片手に、振り回す1歳児。
「◯△♯※%、マンマー、ママー」
それを見た妻は、目を細めながら
「〇〇ちゃん、狂言師みたいよ。かわい〜」
いや君の方が可愛いよ…口に出さないが、
心の中で呟く。
そう自分に言い聞かせるのも夫の大事な役目だと思う今日この頃。
しかし、夫には冷たいのに、娘にはなんと甘い声を出すのだろう。
我が妻よ…
バファリンまでとは言わない。
せめてその優しさの10分の1でも持って、夫に接して欲しい。
それはさておき、何かを表現している1歳児、とても可愛い。
親バカとはこういうことをいうのだろう。
しかし、妻の口から狂言師という表現が出たことに少し驚くとともに、ちょっと納得した自分がいる。
狂言師といえば、
一昔前に某有名コーヒーメーカーのCM
「〇〇・〇〇は知っている」シリーズで、
狂言師の方が出演されていたのをふと思い出した。
一世を風靡した方ですよね。
そろり!そろり!
また、映画の世界やドラマの世界でもヒットメーカーの原作に出演するなど、現在も狂言師の方が活躍されていますよね。
受け継がれてきた発声の違いというのもあるのか、映像で見ても一味も二味も存在感というのが違うように感じる…ような気がする。
芸術の世界はよくわからないですが。。。
そして狂言といえば、私が思いつくのは世阿弥・観阿弥だ。
(※能と狂言の違いはありますが、広義の意味で捉えていただければ幸いでsy)
世阿弥さんといえば、歴史の教科書に出てくる能の第一人者で一度は聞いたことがある有名な人ですよね。
「初心忘れるべからず」
この有名な言葉を残したのも確か世阿弥さんです。壮絶な人生を過ごした人で、詳しくは覚えていませんが
この「初心忘れるべからず」については実は意味が色々あると、偉い人の挨拶で聞いた記憶があります。
ネットで検索すると今はなんでも出てきますが、意味が3つくらいあるんですよね。
その時々で色々と違いますが、ドラゴンボールのフリーザでいう第3形態ごとに色々注意点あるみたいな?
まぁ色々ありますが、かなり噛み砕いて言うと、若い頃の苦労・過程を忘れるな、その時その時満足するなとか、老いてからも向上心をとか、未知・未経験のことに対して、自分の未熟さを知り、挑戦する姿勢の話をしているらしいです。
(色々解釈の仕方や表現は人それぞれなのでなんとも言えませんが、挨拶で聞いた時もそんなニュアンスをおっしゃってました)
日本語は難しいですね。
ホップ!ステップ!ジャンプ!それぞれの初心を忘れるな的な。書いててよくわからなくなってきましたが…。
でも何百年の時を超えて後世に語り継がれる名言というのはすごいですね。
さて、話は戻り、最近子どもが「マンマー」ということが多くなってきた。
前までは「パパ」だったのに…。嫉妬した妻がニコニコしながら、日中ママと語り続けた結果と誇らしげに言ってきた。
パパという機会がめっきり減ったこの頃。
やはり母親には敵わないさ。この状態では思春期が恐ろしい…。
ただ、仕事から帰ってきた時は、たいてい「パァパ!」と満面の笑みで駆け寄ってくる我が家のリトル狂言師。
たまに顔面にオモチャを投げてくる恐ろしさもある反面、この微笑みの前では何もかもが許せるのだ。満面の微笑みはもはや名人芸の域だ。
この笑顔を見ながら飲むビールが今日もうまい。